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単純接触を利用した新しいビジネスモデル【AKB48、初週売上138万枚で43作連続1位 今年度最高シングル売上を記録】

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驚きのセールスである。
全盛期は今は昔のような印象であったが、未だにトップセールスを記録する力が【AKB48】にはある。
CDとかを販売するお店に勤めているが、ファンしか購入しない傾向にあり、あまり売れているような感じがしていなかった。
ところが、ふたを開けてみれば初週売上が100万枚を超えるどころか、全盛期と思っていた頃より最も売れているというではないか!
記録的な売上であるので、ファンがどこでCDを購入しているのか不思議に思ったが、おそらくほとんどのファンがネットでの購入が増加していることが要因として考えられる。
特に大手のプラットフォームは、大量に在庫を抱えることができるので、ファンも安心して購入することができるのだろう。
さらにDVD付きであれば安くで購入することもできるので、大量購入に拍車がかかることも容易に想像できる。
しかし、問題点として、一人が大量に購入する行為については、疑問に思われる方もいることだろう。
いくら大好きでも複数枚数購入するファンも稀であるのが普通である。
ところが、【AKBグループ】は全く新しいビジネスモデルを作り上げた。
それは、商品に【握手券】を封入したことである。
ご存知の方も多くいると思いますが、CDに封入されている【握手券】1枚で【推しメン】と1回10秒(だったと思う)握手ができるというイベントがあるのだが、【推しメン】に想いを伝えたいファンは大量に購入して、何回も握手をするという現象が出てきたのである。
何枚も持っているから。【推しメン】を数分独占するわけではない。
1回10秒(だったと思う)で終わり、再び列に並んで握手するのである!
これこそが、このビジネスモデルのキモである。
キモいわけではない。
肝ね(笑)。
心理学の法則で、【単純接触の効果】というものがあります。
これは、一度に長時間接触するよりも、ほんの一瞬で何度も接触することのほうが相手の印象に残り、好意を抱かせることができるというものである。
通常であれば、行為を行う側(ファン)が、行為を受ける側(推しメン)に向かっていくので、【単純接触の効果】を利用しているのは、ファンということになるのだが、実は、この場では逆なのである。
【単純接触の効果】を利用しているのは、【推しメン】の方なのだ。
【推しメン】は自分のファンを獲得するために、最高の笑顔でファンと会話し虜にしていく。
虜にされたファンは、【推しメン】に逢いたいがためにCDを何枚も購入し、【推しメン】に何度もトライする。
しかし、【推しメン】はファンの想いを受け流しつつ、さらにファンに対して施しをかけて、何度も自分のところに来るように洗脳していくのである。
洗脳されたファンは、以降も大量にCDを購入し続け、【推しメン】のために金を湯水のごとく使っていくのだ。
これが【AKS】という運営会社が作り上げた新しいビジネスモデルなのです。
音楽市場がシュリンクしていることと、相対的にCD自体を購入する客が少なくなったことに起因している。
絶対的に少なくなったCDを購入する客に、いかに購入してもらい単価を上げていくか。
それが【握手券】なのである。
仕組み的には非常に単純ではあるが、心理学的には絶大な効果を発揮する。
特に、アイドルに群がるファンの性質はキモい傾向にあり、まさに【中二病】なので洗脳することは可能であろう。
それに【中二病】的なファンは純粋な人間が多い傾向にあるので、アイドルもそうだが、運営する側も安心してビジネスができる。
そして、このビジネスモデルを永続的に継続させるシステムが【卒業】である。
この【卒業システム】が、グループ内の新陳代謝を促し、質の高い新鮮な集団を形成し続ける。
アイドルが入れ替われば、新しいファン層を獲得することができる。
例えば、会社が成長し続けるためには、新規顧客をいかに獲得することができるかにかかっている。
既存の客はじょじょにだらけてくるので、その会社を利用する回数が低下してくる。
アイドルも変わらなければ、既存のファンだけ残り、新規のファンが参入することが困難になってすたれていくのである。
このことからも分かるように、【AKB】のビジネスモデルは他の業種でも参考になる。
今まさに、困っている経営者は参考にされてみたらどうだろうか?